たとえば朝食は、ぶどう糖をしっかりとってカラダを目覚めさせること。夜食はできるだけあっさりしたものを選ぶ。おやつ・間食を食べるなら、乳製品や果物もおすすめ。そしてできれば体にも心にもおいしい食事を…。
栄養バランスに気を配ることはもちろん、プラスちょっとした心がけで、毎日の食事がさらに健康的にバージョンアップします。そんな賢い食べ方のあれこれ、ヘルシーな情報のアラカルトをご用意しました。さぁ召し上がれ!
朝ごはんは、健康な一日のスイッチ
朝ごはん抜きが、やがて主流に?
今朝、朝ごはんをちゃんと食べましたか?朝は何かとやることが多くて、食事はないがしろにされがち。厚生労働省の調査によると、朝食を摂らない人の割合は年々高くなっていて、一人世帯の20歳代に限ると、女性は27.5%、男性は37.0%にものぼります。(しっかり男子!)高校を卒業する18~19歳で、朝食の欠食率が急増するというデータもあります。
参考:厚生労働省平成26年国民健康・栄養調査
朝、摂りたいのはブドウ糖
私たちの脳は、ブドウ糖だけをエネルギー源として使い働いている、まさにブドウ糖頼み。寝ている間も使っているので、朝起きたとき脳はブドウ糖不足、飢餓状態になっています。誰しも朝は、頭がボーっとするのはそのせいなんです。
だからこそ、朝ごはんはすごく大切。このタイミングでブドウ糖をしっかり補給して、脳を
シャキッと目覚めさせる必要があります。また朝ごはんを抜くと、昼頃にはお腹が空きすぎて、ついたくさん食べすぎてしまいがちに。結果、肥満につながりやすいと言われてい ます。 さらに朝ごはん抜きは、糖尿病や脂質異常症の発症リスクも高くなるとか。脳を起こし、肥満や病気を防ぐ。朝食は一日で一番大切な食事!と言い切る専門家もいるほどです。
ごはんでブドウ糖補給を
脳を目覚めさせるのに大事な大事なブドウ糖は、主食にたくさん含まれています。とくに「ごはん」がいいのだとか。ごはんは粒食なので、ゆっくりと消化・吸収。なだらかに血糖値を上げて、長時間維持します。 脳にとって、とても安定したブドウ糖の供給源といえます。また、ごはんを主食にすることで、酢の物、おひたし、あえものといった副菜や焼き魚、冷奴といった主菜などの料理と組み合わせやすく なり、自然と栄養バランスがとれやすくなります。さぁ朝のごはんで頭もスッキリ、健康的な一日をスタートさせましょう。
参考:農林水産省朝ごはんを食べないと?
間食も夜食も味方にする。
どうせなら、おやつも健康的に。
ちょっとした気分転換や生活にアクセントを与えてくれる、おやつ・間食。小さな幸福を感じるひとときでもあります。一般的には1日に200kcal(キロカロリー)程度が適量だと言われています。お菓子などの袋には栄養成分が表示されているものも多いので、参考にして
みてください。どうせ食べるなら、1日の栄養素のバランスを、ここでとることができれば理想的。例えば日本人に不足しがちなカルシウム源となる、牛乳やヨーグルトを選択するのも一つの方法です。脂質の摂り過ぎが気になる場合には、低脂肪のものを選びましょう。またビタミンや食物繊維が多く含まれている果物を、ここで適量とることも効果的。どちらかというとネガティブなイメージのあるおやつを味方に、健康をつくっていく。いいことづくめの習慣だと思います。
参考:農林水産省間食のエネルギー
夜食を摂るなら、あっさりに限る。
夜遅くにお腹が空いて(口が寂しくて?)ついつい食べてしまう。この背徳感がたまらない?でも夜食は朝ごはんのひとつ手前の食事。食べ過ぎてしまえば、翌日の朝食にも影響します。どうしても食べたい場合は、できるだけ低脂肪で消化のよいものを食べるよう心掛けましょう。特に、揚げ物などこってり系や肉などの主菜は少なめに、野菜料理などの副菜を多めにすると、カロリーや脂肪のとり過ぎを防ぐことができます。また、モグモグよく噛んで食べることも大切です。消化をよくし、脳の満腹中枢も刺激されて食べすぎを防ぐことができます。コンビニなどで夜食を買ったり、遅くに外食する場合は、エネルギーや脂質などが記載された栄養成分表示を参考にして、できるだけ少なめのものを選びましょう。
参考:農林水産省みんなの食育
健康の大敵、塩分のしょっぱい話?
どの食事機会にも共通して言えることですが、塩分は摂り過ぎると高血圧につながります。「減塩」は健康生活の大きなテーマ。実は我々日本人にちょっとしょっぱいデータがあります。成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満が目標とされている1日の食塩摂取量。最近の調査によると男女とも平均2g程度も(濃口しょう油小さじ2杯強に相当)上回っているのだとか。これはまずい!たしかに塩分が多い方がおいしく感じがちですが、工夫ひとつで減塩料理も美味しく食ます。“お酢”や“柑橘類”の酸味、“香味野菜”を取り入れるのも一つのコツ。塩分少なめでおいしい料理が、体に本当においしい料理と言えそうです。 参考:厚生労働省栄養・食生活と高血圧
そのおいしさは、ココロにもおいしいか?
夫婦喧嘩中の二人で食べるごはんは、なんだかおいしくありません。雑に盛り付けられた一皿は、それだけでまずく感じてしまうことがあります。「食べる」意味は、ただ口から「食物を摂取する」「栄養を摂る」だけではありません。美味しい・楽しいといった満足を得ることはもちろん、食事を通して家族や社会とのつながりを感じ、自分自身が大切にされている、といった感情を得ることにもつながります。またいい食事は、子どもたちにとっては健全に発育していく基本となり、高齢者にとっては活動的な日常を支える生きがい感にもつながります。盛り付けに工夫したり、色にこだわったり、季節感を上手に取り入れたり。もちろん会話を楽しんだり…食の時間をうまく演出しながら、「精神的な効果」も大切に考えて、健康な毎日につなげていければいいですね。
参考:厚生労働省QOLと食事
外食もできるだけヘルシーに。
最後に、外食との上手な付き合い方を。外食をよく利用するのは、単身の方で中でも男性、若い世代が多いようです(朝食を摂らないのも、若い男性が多かったですね)。あまり頼り過ぎると、栄養が偏ってしまいそうな外食ですが、最近は料理に含まれる栄養成分を表示している店も増えているのでぜひ参考に。また2018年度から「健康な食事・食環境」認証制度が開始されました。認証を受けたお店では、主食・主菜・副菜がそろった栄養バランスのとれた食事や、栄養情報が継続的に提供されています。認証店舗はhttps://smartmeal.jp/cn4/pg2241.htmlで紹介されているので、お店選びの参考にしてください。
参考:厚生労働省外食の選び方
※できるかぎり最新の情報を基に更新を重ねているため、掲載初期のものから情報が更新されていることがあります、あらかじめご了承ください。
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